イリオモテヤマネコをはじめとする、多様な野生生物が生息している西表島
2021年に世界自然遺産に登録された西表島には、国内外から年間25万人を超える旅行者が訪れます。自然の中でカヌーやトレッキングを楽しみたいという人が増える一方で、植生や水質への影響などが懸念されるようになりました。そこで、自然環境の保全と観光振興を両立させることを目的とする「エコツーリズム推進法」に基づいて、竹富町が特に環境への影響が懸念される5つのフィールドを「特定自然観光資源」に指定。
1日あたり利用上限人数を設けて、指定された5つのフィールドへの立入りを制限する制度が始まりました。
西表島の「特定自然観光資源」の一つ、ヒナイ川(ピナイサーラの滝)
以下の5つのフィールドをカヌーやトレッキングなどで立入る際には、竹富町への事前申請を行って承認を得る必要があります。申請は立入り希望日の6ヶ月前からオンラインで行うことができます。フィールドによって立入りの条件が異なりますので、西表島での自然体験を予定している場合は、「登録引率ガイド」の資格を有するガイドのツアーを利用(予約)するなど、早めに計画を立てるようにしましょう。
なお、登録引率ガイドが主催するツアーを利用する場合は、事前申請の手続きをガイドが行ってくれる場合が多いので、併せて確認しておきましょう。一部のフィールドでは、登録引率ガイドの同行がなくても立入ることができますが、立入りには事前申請と事前講習の受講が必要です。
立入承認申請にかかる手数料は、登録引率ガイドが利用者に同行する場合は一人あたり500円、講習受講し立入る場合は一人あたり1,000円です。
竹富町では、安全・安心に西表島の自然を楽しむために、登録引率ガイドのツアー利用を推奨しています。
西表島内の5つの特定自然観光資源(竹富町役場 自然観光課/案内チラシより抜粋)
申請が承認されると、立入承認証が発行されます。当日は、申請登録に使用したメールアドレスを受信できるスマートフォンを忘れずに携帯しましょう。
ツアー開始時に、登録引率ガイドが参加者の点呼を行うと、ツアー参加代表者のスマートフォンにメールが届きます。代表者が入力画面にアクセスして立入り人数を入力、送信すると点呼確認が完了。いよいよフィールドに向かいます。
特定自然観光資源の入口には、入退域を確認するチェックゲート看板が設置されています。登録引率ガイドが看板のQRコードを読み取って、入域の場所と時間の記録を行ってからフィールドに入ります。退域する時にも同じように、QRコードからの記録を行います。
特定自然観光資源(フィールド)の入り口にあるチェックゲート看板
※立入承認を受けるための事前申請は、登録引率ガイドに申請を代行してもらうこともできます。
立入承認申請にかかる事務手数料は、ガイド事業者と調整し、お支払となります。
フィールドへの入退域の記録は、利用人数や利用状況を把握する上での大切なデータとなり、西表島の豊かな自然環境を守りながら「持続可能な観光」を進めていくために活用されます。
西表島の豊かな自然環境をいつまでも楽しむために、観光の新しいカタチを模索しながら実践しています。
西表島エコツーリズム協議会(立入り承認申請)
https://iriomote-ecotourism.jp/tokutei-entry-flow/竹富町役場 自然観光課(特定自然観光資源について)
https://www.town.taketomi.lg.jp/soshiki/shizenkanko/tokuteichirashi/