鹿児島県本土と沖縄県の間に位置し、東京や大阪、福岡などからも飛行機の直行便が出ている奄美大島は、奄美群島における中心的な存在です。太古の昔、大陸から孤絶してできた島であり、残された生物たちには天敵がいなかったため、現在もこの地で生命を繋いでいます。その代表格がアマミノクロウサギやルリカケス、オオトラツグミなどの固有種です。
島の北部はなだらかな地形なのに対し、中南部は土地の9割が山林を占める険しい地形。年間3,000mm以上降る大量の雨により、亜熱帯性広葉樹林と熱帯系の樹林、シダ類が豊かな森を育んでいます。森にひとたび足を踏み入れると、そこはアドベンチャー映画の世界。奄美大島が北限のヒカゲヘゴやオキナワウラジロガシ、クワズイモなどが鬱蒼と生い茂り、希少な動物たちにすみかを提供しています。島の中央部にある金作原やマングローブ原生林では、生物の多様性を体感することができるでしょう。
それだけではなく周辺の海もまた、貴重な生物の宝庫です。温暖な黒潮の影響で、周辺の海には約220種類ものサンゴが生息し、魚たちのすみかとなっているほか、大小の入江が連なる海岸にはウミガメが産卵にやって来ます。奄美大島には山と海それぞれに多様な”生命”が息づいています。
奄美大島ではその美しい自然を活かし、シュノーケリングやSUP、非日常の森のなかで自然観察が楽しめる認定ガイドとのトレッキングやナイトツアー、地域の歴史や文化を知る集落散策など、多彩な体験メニューを提供しています。