海の方が注目されがちな奄美大島の一番の魅力は、実は森だと越間さんは言います。高湿度に恵まれるこの土地は、400種類以上の動植物と出会える貴重な場所。大きな木や滝があるわけではないからこそ、詳しいガイドの案内を受けながら奥深さを知り、魅力を知ることができる島です。
越間 茂雄さん(こしま しげお・Deep Amami 代表)
2007年よりガイド歴11年(2018年現在) 奄美市名瀬(なぜ)生まれ。
幼少の頃より、祖父から 奄美の自然の豊かさを実際のフィールドで教えられ、以来 動植物に興味を持つ。
ツアーは「ゆっくりのんびり」「もっとアクティブに」「更にディープな奄美へ」など、希望に沿ったテーマで行なっている。また、加計呂麻島周遊といった広範囲のガイド案内も可。
奄美大島は、島の多くを森が占めている自然溢れる島。400種類以上の動植物や、マングローブ林、アマミノクロウサギなどの絶滅危惧種が多く存在するなど、世界に誇れる壮大な自然を保有する場所です。そんな自然溢れる環境は、語り・守り継ぐ人々があってこそ。尊さを知ることで感じる魅力を是非実感してください。
越間さんにガイドになった理由を聞くと、こう答えてくれました。「家の周りの自然が大好きで、小さい頃は森の中でずっと遊んでいました。島に帰ってきた時に、“ここでよく遊んだよなぁ”、“じいさんが自然の魅力を教えてくれたなぁ”と思い出しました。その時、自然の魅力を伝える仕事をしていきたいと改めて思ったんです。」
越間さんは奄美に帰った際、“奄美の森を自分も知りつつ、お客さんに森の自然を知ってもらいたい”と考えました。「毎日森の中で遊んでるうちに、こんなに自然豊かな島はないのでは、と思いました。こんな所で生まれ育ったということを自慢に思いますし、自信を持って皆さんに紹介できます。」
400種類以上動植物が生息するこの地は、自然が好きな人にとって出会いの場所。なかでも、越間さんが個人的に大好きなのは「音」なのだそう。耳を澄ませてみると、鳥のさえずりや葉っぱのかすれる音、その音ひとつひとつが、奄美でしか聴くことができない、五感に残る思い出となるでしょう。
ここ奄美は自然を楽しむには最適な場所。種類豊富な動植物はもちろん、平坦な林道・山道は体力に自信のない人でも楽しむことができるのです。ですが、個人で訪れると「何も見つけられなかった。」という人もいるかもしれません。訪れた人に“気付き”を多く見つけてもらうのがガイドの使命なのだと越間さんは言います。